年収アップが期待できるプロジェクトマネージャー試験とは?
プロジェクトマネージャーは普通のエンジニアと比べて年収が高いです。
一般的に責任が重くなる仕事のほうが年収が高くなる傾向がありますね。
今回はそんなプロジェクトマネージャーとしての能力が試される、IPAが提供するプロジェクトマネージャー試験についてご紹介いたします。
1.プロジェクトマネージャー試験とは?
プロジェクトマネージャー試験を合格するためには、情報処理の技術力だけではなく、経営視点からの思考やコミュニケーション能力や見積もり能力など幅広い技術とスキルが必要となります。
プロジェクトマネージャー試験の対象者は以下の通りです。
高度IT人材として確立した専門分野をもち、システム開発プロジェクトの責任者として、プロジェクト計画を立案し、必要となる要員や資源を確保し、計画した予算、納期、品質の達成について責任をもってプロジェクトを管理・運営する者
出典:https://www.jitec.ipa.go.jp/1_11seido/pm.html
また、役割と業務につきましては次のようになっています。
情報システム又は組込みシステムのシステム開発プロジェクトの責任者として、当該プロジェクトを計画、実行、管理する業務に従事し、次の役割を主導的に果たすとともに、下位者を指導する。
出典:https://www.jitec.ipa.go.jp/1_11seido/pm.html
この試験はプロジェクトマネージャーの経験がないと合格できない資格だと思いがちですが、実はそうではありません。
プロジェクトマネージャーの経験がなくても合格している人はたくさんいます。
実際には合格者の平均年齢が、応募者の平均年齢よりも 1~2歳ほど低いそうです。
経験がなくとも、勉強法とモチベーションさえあればプロジェクトマネージャー試験に合格することができます。
試験時期
4月第3日曜日
受験料
5,700円(税込み)
試験時間
午前Ⅰ:9:30~10:20 (50分間)
午前Ⅱ:10:50~11:30 (40分間)
午後Ⅰ:12:30~14:00 (90分間)
午後Ⅱ:14:30~16:30 (120分間)
問題形式
午前I
四肢択一式(マークシート使用)で30問出題され全問解答。
満点の60%を基準点とし基準点以上で午前I試験通過となる。
基準点に達しなかった場合は不合格で、午前II・午後I・午後IIは採点されない。
午前II
四肢択一式(マークシート使用)で25問出題され全問解答。
満点の60%を基準点とし基準点以上で午前II試験通過となる。
基準点に達しなかった場合は不合格で、午後I・午後IIは採点されない。
午後I
記述式で3題出題され2題を選択して解答。
基準点以上で午後I試験通過となる。
基準点に達しなかった場合は不合格で、午後IIは採点されない。
午後II
論文課題形式で2題出題され1題を選択して解答。
実務体験をもとに概ね2000~3000文字程度で論述する。
A,B,C,Dのランクで採点され、Aランクで最終的に合格となる。Aランク以外の場合は不合格。
科目免除
下記の条件を満たせば2年間、午前Iの科目免除が受けられる。
応用情報技術者試験に合格すること。
いずれかの高度情報処理技術者試験に合格すること。
いずれかの高度情報処理技術者試験の午前Iに基準点以上を得ること。
出願時期
[4月第3日曜日]
願書受付開始:1月上旬(試験の3カ月前から)
願書受付終了:2月中旬(試験の2カ月前まで)
2.プロジェクトマネージャー試験の難易度は?
IPA公式から発表されている合格率は13%前後です。
これだけでもかなり低い数字ですが、実はこの数字は受験者数に対する合格者数の割合です。
実際には応募者数に対する受験率は6割強程度らしいので、応募者数に対する合格者数から合格率を算出すると、より低い値になります。
また、プロジェクトマネージャ試験は、情報処理技術者試験の中でも最高難度であるレベル4に該当し、高度区分試験として位置づけられます。
高度区分試験を受験する層はそれなりに実務経験を積んだエンジニアがほとんどでありますが、それにも関わらず合格率が低いです。
さらに、プロジェクトマネージャ試験の午後IIは小論文を書く試験です。
しかも制限時間は2時間と短く、論理を破綻させずに考えながら書き続ける能力が必要です。
できればSNSやブログを通して日常的に文章を書く時間を設け、要点をまとめながら少し長めの文章を書く練習を行うと良いでしょう。
3.プロジェクトマネージャー試験の勉強方法は?
目安として最低でも50時間以上の勉強時間が必要だと言われています。
プロジェクトマネージャ試験は歴史が古く、平成6年の旧制度から試験名称が変わっていないため過去問が充実しております。
午前試験が免除対象者でない方はこちらの本がお勧めです。
ポケットスタディ 高度試験共通 午前1・2対応[第2版] (情報処理技術者試験)
小さいので気軽に持ち歩ける上に評価も高いです。
午前1の問題は高度区分試験全て共通となっており、応用情報技術者試験の午前問題から30問ピックアップされて出題されます。
また、こちらの本は午前午後すべてをカバーしている人気の参考書です。
中にはこれ一冊のみでプロジェクトマネージャー試験を合格している方もいます。
プロジェクトマネージャ 2018年版
ネットの声を見る限りではこちらの本で合格している方も多いようです。
こちらも携帯しやすいので便利ですね。
ポケットスタディ プロジェクトマネージャ[第2版] (情報処理技術者試験)
午後試験の論文対策にはこちらの本がおすすめです。
プロジェクトマネージャ合格論文集 (情報処理技術者試験)
なお、こちらのアプリでもプロジェクトマネージャー試験の過去問を勉強することができます。
iPhone対応のアプリ
プロジェクトマネージャ 過去問
Android対応のアプリ
プロジェクトマネージャ試験問題集
やっぱり資格勉強は過去問をやるのが一番ですね。
4.終わりに
今回はプロジェクトマネージャー試験の概要についてご説明いたしました。
情報系のどの資格にも言えることですが、資格を取得したところですぐに年収が上がるわけではありません。
しかしプロジェクトマネージャーを取得しておくことで、資格手当てが支給されるだけでなく、プロジェクトのリーダーやマネージャーを選ぶ際に評価の対象となることがあります。
難しい試験ですが、論文対策もしっかり行い、合格を目指していきましょう。
IPAが提供する情報系の資格はこちらの記事にまとめております。
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